宇納間地蔵大祭(美郷町)

宇納間地蔵尊(北郷地区)
全長寺、仁王門をくぐり、365段の長い石段を登り詰めたあたりの鉄城山山頂。ここに祀られている宇納間地蔵尊は、名僧行基菩薩の手による一刀三礼の霊佛ともいわれています。この霊佛は、平安朝の末期、天台の僧・正岸僧都が諸国行脚の際日向路を訪れ、小原地区の市木に寺を建立、地蔵菩薩をご本尊として祀られたのが由来とされ、その後鉄城山の地蔵堂に移奉されました。

宇納間地蔵大祭
この菩薩像は「火伏せ地蔵」と呼ばれ、およそ200年前、江戸市中に大火が発生し藩邸もまさに類焼の危機に瀕した時、当時の延岡藩主の祈誓に応えて、忽然と屋根に僧侶が現れ「水を注ぐこと大雨のごとし」と、それを鎮火させたといわれています。
また、延岡藩主は帰国後に親拝、家紋「下り藤」を寺紋として授けられ、やがてそのことが幕府にも伝わり、徳川の家紋「三葉葵」の使用も許可されました。
地蔵菩薩の開帳は60年に一度とされていますが、例祭は旧正月、6月、9月の24日に開催され、特に旧暦1月24日を中日とする3日間に開催される宇納間地蔵大祭は、大勢の参拝客で賑わいます。

お札に関するお問い合わせは「全長寺(0982)62-5018」までお願いします。

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